綱引きの掛け声で『オーエス』の意味と由来は?地方によっても違う? 

運動会

運動会の定番競技のうちの一つでもある綱引き。

誰でも一度は出場したことがあるのではないでしょうか。

 

ところで綱引きの掛け声といえば、

「オーエス、オーエス」と言う方が多いでしょう。

私も小学生の頃、「オーエス、オーエス」と言いながら、

綱引きをした記憶があります。

 

しかし子どものころからずっと気になっていたんです。

「オーエスってどういう意味?」

 

この記事ではそんな綱引きの掛け声や、

「オーエス」の由来などを調べてみましたので、

一緒に見ていきましょう。

 

スポンサーリンク

『オーエス』は日本語じゃなかった!グローバルな由来 

 

実は「オーエス」は日本語ではないのです。

由来は諸説あるのですが、

フランス語で「それ引け」という意味の、

「oh hisse」からとった、という説が一番有力だと言われています。

 

「oh hisse」の元の動詞である「hisser」には、

船の旗や帆を巻き上げるという意味があり、元は水夫が使う掛け声だったようです。

 

日本綱引き連盟の話によると、明治初期に東京の築地にある外国人居留地で、

日本人と外国人の交流の場として運動会が行われ、

その時に初めて綱引きも行われたようです。

 

外国人たちにより伝えられた運動会の中で、

チームの呼吸を合わせるための掛け声でもあった「oh hisse」が、

日本人の耳には「オーエス」に聞こえたから、というのが由来のようです。

 

実際のところは日本語で言うところの「せーの」という掛け声に近く、

特に意味はない、とも言われています。

 

私はフランス語はさっぱりわからないので実際のところ、

「oh hisse」がどのような発音かはわかりませんが、

この掛け声を出している動画を見てみたところ、

「オーエス」というよりは「オーイス」に近い感じですね。

 

綱引きって日本特有のスポーツだと思っていませんでしたか?

 

私もそうです。

しかし元々の起源はイギリスで、

ヨーロッパ諸国ではかなりメジャーな競技のようです。

 

世界選手権や国際試合なんかも行われているようで、

1920年のアントワープ大会までは、オリンピックの公式種目でもあったのです。

 

このように綱引きは、ヨーロッパで始まったグローバルな競技だったのです。

 

スポンサーリンク

地方によって違う綱引きの掛け声の面白さ 

 

あるアンケートを見てみても、

綱引きの掛け声といえば「オーエス」と答えた人が多いのですが、

実は地方によっても掛け声が違うのです。

 

少し変わった、ユニークな掛け声をいくつかご紹介します。

 

宮城県の運動会では、

「えい、えい、えいやさー」「えい、やー」

といった掛け声が使われているようです。

これは旧暦の8月15日に、豊年感謝のために行われた綱引き行事の掛け声が、

そのまま伝統的に引き継がれているからだそうです。

 

幡多郡など、高知県西部の運動会では、

「さーうん」「やーのーうん」「さーのーうん」

などが用いられているようです。

しかし同じ高知県でも高知市内では「オーエス、オーエス」だったりもするそうです。

 

北海道檜山郡江差町の運動会では、

「エンヤ!エンヤ!」といったものが、使われています。

これは町の姥神大神宮渡御祭で山車の綱を引くときの掛け声が、

由来なんだそうです。

 

地域や年代によっても様々な種類がある掛け声ですが、

他にも「よ~いしょ、よ~いしょ」であったり、「せーの、せーの」であったりと、

本当にいろいろあるようです。

 

このように学校の運動会など、私たちが参加する機会の多い綱引きは、

短期戦であることが多いため、このような様々な掛け声をみんなで言い合いますが、

世界大会や国際試合では時間が無制限で、

○メートル以上綱を引っ張らないといけないなど、長期戦になることが多いです。

そのため掛け声はなしなんだそうです。

 

大きな声を出すことによって、体力の消耗を防いでいるのでしょうね。

 

スポンサーリンク

綱引きの掛け声は必勝のコツ! 

 

上述のように私たちが運動会などでよくやる綱引きは短期戦ですよね。

 

長期戦となる世界大会などでは、体力が求められますが、

短期戦の場合は体力ではなく、全員が同時に力を出す、瞬発力が求められます。

 

綱引きは団体競技ですね。

何人、あるいは何十人もの人たちで、1本の綱を引っ張り合うものですよね。

みんなバラバラに綱を引っ張るより、全員が同時に綱を引っ張ったほうが、

強い力で引っ張ることができます。

 

みんなが同時に瞬間的に力を入れるためには、掛け声がとても重要です。

そのため、運動会の綱引きではよく様々な掛け声が用いられているのです。

 

綱引き必勝のコツは他にも、背の高い人から前に並んで、

一番後ろは体重が一番重い人、というような並び方が紹介されている場合が多いです。

 

確かに並び方も重要なポイントです。

実際にあるテレビ番組では、プロの女性綱引きチームとプロレスラーチームで、

綱引き勝負をしたそうです。

 

ただでさえ毎日トレーニングをして、力の強いプロレスラーです。

しかもプロレスラーチームの総体重はなんと300kg!

 

これはプロレスラーチームの勝利か?!と思われましたが、

なんと勝ったのは女性のプロチームだったのです。

 

このときのプロ女性綱引きチームは、並び方の基本通りの並び順をしており、

一方のプロレスラーチームはバラバラだったそうです。

 

基本の並び方を忠実に守り、

そして掛け声をかけて、力を出すタイミングを合わせる。

これだけでもう、勝ったも同然です!

 

スポンサーリンク

まとめ 

 

いかがでしたか。

綱引きの起源や、よく用いられる掛け声の一つである「オーエス」が、

実はヨーロッパ発祥だとは驚きましたね。

 

そして100年近く前まではオリンピックの公式種目であったり、

今でも世界大会などが行われているほど、グローバルなスポーツだったんですね。

 

そして掛け声一つとっても、地域によっていろいろなものがあって面白いですね。

 

団体で綱を引っ張るだけ、という一見地味な種目ですが、

地域によっては伝統行事にも欠かせない綱引き。

 

グローバルなのに、日本の伝統行事にも欠かせないなんて

なかなか奥が深くて面白い競技ですね。

タイトルとURLをコピーしました