「シングルマザーで子育てをする」という決断は、とても立派なことです。
しかし、子育てと仕事の両立はやはり難しいものですよね。
母子家庭には国からの支援制度もあり、
手当や助成金の受給で家計の足しにされているご家庭もあるでしょう。
とはいえ、女手ひとつで子供を育てるという選択をしていても、
良いお相手との出会いがあれば再婚を考える
シングルマザーの方は少なくないはず。
再婚とまでは考えていなくても、
交際をしている方もいらっしゃると思います。
しかし交際をするにあったって、
実は大きなリスクがあるのをご存知ですか?
母子手当を受給している場合、
慎重に行動しないと手当の支給を停止されるか、
最悪、返還もしくは罰則が与えられる可能性があるのです。
知らなかったでは済まされない
母子手当受給の危険な落とし穴について、これからお話しします。
彼氏がお泊りで母子扶養手当は停止
一般的なデートの場合、
交際相手に食事をご馳走になることってありますよね?
しかしシングルマザーの場合、
『ご馳走になる=金銭的援助を受けている』と
判断されてしまう可能性があるのです。
母子手当は、正式には『児童扶養手当』呼ばれており、
支給条件の一つに『ひとり親世帯であること』という条件があります。
あくまでも、ひとりの収入で
その家庭の生計を立てていることが前提となります。
ということは、直接金銭を貰っていなくても、
物品などを与えてくれる第三者がいるとその人を援助者と認識し、
支給対象者でないと判断されます。
そして不当受給の疑いをかけられてしまい、
支給の停止・受給額の返還を求められる可能性があるのです。
交際相手が好意でしてくれたことが、残念ながら地雷になってしまうのですね。
交際相手が子供とも面識があり、
仲が良ければ自宅に招く機会もあるでしょう。
宿泊する機会ももしかしたらあるかもしれません。
そうなると、夕食を共にしたり、テレビを見たり、
お風呂に入ったりしますよね。
そうなると、その交際相手が生活するのにかかった
食費・光熱費等は、支給されている手当から払われているのではないのか?
という疑いをかけられることになってしまうのです。
交際相手が泊まることなんて滅多にない場合は
大事にならない可能性もありますが、出入りが頻繁だったり、
半同棲状態であったりすると言い逃れはできません。
交際相手から母子が全く援助を受けていなくても
疑いをかけられてしまうと事実を証明することは困難です。
手当の受給がある以上、軽率な行動はできないということですね。
母子家庭の彼氏の出入りは通報で
それにしても、なぜ交際相手の存在がばれてしまうのでしょうか?
実は、ご近所などの身近な方からの
通報でばれてしまうケースが多いのです。
確かに、自宅に母子以外の第三者の出入りが頻繁だと、
周囲の人々は不審に思いますよね。
あの家は母子家庭のはずなのに・・・と思い、
自治体などに情報提供として連絡がいってしまうようです。
そういった連絡が入ると、自治体は調査員や民生委員を自宅に訪問させ、
事情聴取や身辺調査を行います。
そして不当な支給がされていないか調べられるのです。
確かに通報者からしてみれば、
自分が納めている税金が不正に使用されているかも、
と思うと不信感が芽生えてしまうのも無理はありません。
それほどに周囲の目は厳しく、
自分も疑われないような行動を心がけることが大事なのです。
調査で彼氏の存在がわかれば不正受給になる?
一概に、交際相手がいるだけで不正受給になるとは言い切れません。
厚生労働省の支給要件によると内縁関係、同居、同棲に関しては
生活を共にしているため、援助を受けている可能性が高いので
明確に対象外とされています。
しかし、交際に関しては記されていないのです。
なので、交際自体が悪いことではなく、
関係性をはっきりさせていれば問題がないのです。
交際相手にも母子手当についてきちんと説明し理解してもらい、
お互いに節度ある行動を心がけましょう。
まとめ
個人的にはシングルマザーであっても、
育児をおろそかにしない程度の恋愛は自由であって欲しいと思います。
しかし、不正受給で得をしようとする
悪い考えをしてしまう人がいる以上、
規則を厳しくせざる負えないというのが現実なのでしょう。
誤って不正受給の疑いをかけられてしまわないよう、
ご自身でも支援制度についてきちんと理解しておきましょう。
国からの支援制度を正しく理解し、
お子様のためにも支援制度を有効活用して頂き、
母子手当が働くお母さんの助けになってほしいですね。
最後に、交際についてマイナス点ばかりお話ししてしまい、
もう恋愛はいいと思ってしまった方もいらっしゃるかと思います。
しかし、どうか恋愛に対して消極的にならず、
恋愛を楽しんで頂けたらと思います。
育児や仕事の相談にのってくれる方の存在は、
シングルマザーの女性にとって
心の支えになってくれるのではないでしょうか。
シングルマザーに対して理解ある方々が増えてくれることを願っています。